犬の尿の回数が多い・少ないのは異常?|原因や対処法について解説

庭で排尿するチワワ

犬の尿の回数が多い・少ないのは異常?|原因や対処法について解説

「最近、うちの犬のトイレの回数が多い気がするけど、病気かな?」
「あまりおしっこに行かないけど大丈夫?」
「尿の回数って、何回なら正常なの?」
このような疑問を感じたことはありませんか?
犬の尿の回数は、体調を知るうえでとても重要なサインです。
多すぎても少なすぎても、何らかの異常が隠れている可能性があります。

今回は犬の尿の回数の異常について、主な原因や日常生活で気をつけたいポイントを解説します。
ぜひこの記事を参考に、愛犬の尿の回数に注目して、日々の健康チェックに役立ててください。

犬の正常な尿の回数とは?

健康な犬の尿の回数は、年齢や生活環境によって異なります。
目安としては、成犬で1日3〜5回程度、子犬で5〜7回程度といわれています。

運動量や水分摂取量、気温、性格などによっても変動があるため、普段のペースを把握しておくことが大切です。

尿の回数が多いときに考えられる原因

おしっこの回数が急に増えた場合、病気が原因であることも少なくありません。
特に泌尿器科の病気では、「頻尿」が目立つ症状として現れます。

一度に出る量が少ないのに、何度もトイレに行く様子が見られたら、以下の病気の可能性が考えられます。

  • 膀胱炎
  • 尿道結石
  • 尿路感染症
  • 腫瘍性疾患

これらの泌尿器系疾患は、内科的治療だけでなく、状態によっては外科的な処置が必要になることもあります。
頻尿が見られるときは、「よく水を飲んだからかな」と見過ごさず、早めに検査を受けることが大切です。

器で水を飲む犬

尿の回数が少ないときに考えられる原因

尿の回数が明らかに減っている、あるいは全く出ていないような場合は、緊急性が高いケースもあります。

特に注意したいのが尿路閉塞です。
尿道に石などが詰まり、尿が出なくなってしまう状態で、オス犬に多く見られます。

排尿姿勢を取っているのに出ていないときや、痛がっている様子があるときは、すぐに動物病院を受診しましょう。
状態によっては、外科的に詰まりを除去する処置が必要となることもあります。

また、脱水や重度の腎機能低下によって尿が作られなくなるケースもあります。
全身状態が悪化しているサインでもあるため、慎重な観察が必要です。

こんな症状があるときは受診を

以下のような症状が見られた場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 尿の回数が急に増えた・減った
  • 尿に血が混じっている
  • トイレに行っても出ていない
  • 元気や食欲の低下
  • 嘔吐や下痢の併発

異常が見られた際は、尿検査や血液検査、画像検査などによって原因を突き止め、必要に応じて薬物療法や外科処置が行われます。

日常生活でのチェックポイント

普段から尿の状態やトイレの様子を記録しておくと、異常にいち早く気づくことができます。

  • 排尿のタイミング
  • 水分摂取量
  • トイレシートの交換回数
  • トイレ中の様子やしぐさ

特にシニア犬や持病のある犬では、少しの変化にも注意しておきましょう。

まとめ

犬の尿の回数は、体の不調を示す大切なサインです。
多すぎても少なすぎても、放置せず注意深く観察することが大切です。

なんとなく変かもと思ったら、自宅で様子を見ずに早めに動物病院へ連れていきましょう。

尿路の異常の中には、外科的な治療が必要になるケースもあります。
当院では泌尿器外科にも力を入れています。
尿の回数に違和感を抱いたらぜひ当院へご相談ください。

日頃から愛犬のトイレの様子をしっかり見守り、健康を守っていきましょう。

熊本県玉名市六田

はやの動物病院