猫の膀胱結石が再発したら?|原因と再発防止のための外科手術や治療法

猫の膀胱結石が再発したら?|原因と再発防止のための外科手術や治療法

ケージ内のトイレで排泄する猫

猫の膀胱結石を手術で取ったのに、また石ができてしまったという経験がある飼い主様もいらっしゃるかもしれません。
猫の膀胱結石は、治療後も再発することが少なくありません。
とくに体質や生活環境によっては、数カ月〜数年のうちに再び膀胱内に結石が形成されるケースもあります。

今回は、猫の膀胱結石が再発する原因や予防のポイント、再発時の治療方法について解説します。
愛猫が同じ病気を繰り返さないためにも、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

猫の膀胱結石とは?

膀胱結石とは、猫の膀胱内に結晶成分が集まって石のような塊(結石)ができてしまう病気です。
初期の段階では結晶の状態ですが、時間が経つにつれて結石へと成長していきます。
猫の膀胱結石は、ストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石が多いです。

膀胱結石ができると、

  • 頻繁にトイレに行く
  • 排尿姿勢を取るが尿が少ない
  • 血尿が出る
  • トイレの前後に鳴く、落ち着かない様子がある

などの症状がでることがあります。

これらの症状が見られる場合、再発を含めた膀胱結石の可能性があります。
早めに動物病院で検査を受けましょう。

トイレの前で驚いた顔をする猫

膀胱結石が再発する主な原因

猫の膀胱結石は、体質や遺伝的にできやすい子がいます。
例えば、

  • アメリカンショートヘア
  • ヒマラヤン
  • ペルシャ
  • スコティッシュホールド

などの猫種は結石ができやすいと言われています。
そのほか、再発を繰り返す原因は以下の通りです。

  • 水分摂取量が少なく、尿が濃くなる
  • 食事内容(ミネラルバランスやpHが適切でない)
  • ストレスによる排尿頻度の低下
  • 膀胱の細菌感染
  • 結石の種類(特にシュウ酸カルシウムなどは溶けにくい)

一度膀胱結石ができた猫は、再発率が高いため、環境の見直しなど再発予防のための継続的な管理が必要です。

再発した膀胱結石に対する治療法

膀胱結石が再発した場合、石の種類・大きさ・症状の重さによって治療方針が異なります。

内科的治療(軽度・溶解可能な場合)

  • 食事療法(ストルバイトなど溶ける結石に対して)
  • 抗生剤や消炎鎮痛薬の投与
  • 水分摂取の促進
  • ストレス管理

ただし、溶けない結石(例:シュウ酸カルシウム)の場合や、何度も再発している場合には内科治療だけでは限界があります。

外科的治療

膀胱結石の再発が何度もある場合や、閉塞のリスクが高い場合には、外科的治療が必要です。
膀胱結石の外科的治療には以下のようなものがあります。

膀胱切開術

膀胱を切開し、内部の結石を直接摘出します。
再発予防のためには、手術後も食事管理・定期検診が重要です。

会陰尿道瘻形成術

尿道閉塞を頻繁に起こす雄猫では、尿道の出口を広げて再発を防ぐ会陰尿道瘻形成術が適応になることもあります。
会陰尿道瘻形成術は、細い尿道を切除して新たに肛門の下あたりに、尿道を作る手術です。
尿道が広くなるため、結石ができても排出されやすくなることで再発予防につながります。ただし、新しい尿道を作っても詰まる可能性がないわけではないので、結石の再発を防ぐ環境づくりは必要です。

猫の会陰尿道瘻形成術についてはこちらの記事もご覧ください。
猫の尿道閉塞に対する会陰尿道瘻

再発を防ぐためにできること

猫の膀胱結石の再発を防ぐには、継続的なケアが不可欠です。
主に以下の点に注意しましょう。

  • 水分摂取量の確保(ウェットフードの活用や給水器の工夫)
  • 療法食の継続(自己判断でやめない)
  • トイレ環境の見直し(静かで清潔、複数設置)
  • 定期的な尿検査・エコー検査

猫の膀胱結石は、手術で再発のリスクを下げることはできますが、完全に再発しなくなるわけではありません。
一度の治療で安心せず、定期的な通院と日常的なケアで、再発リスクを抑えていきましょう。

トイレ砂をかいて外に出している猫

まとめ

猫の膀胱結石は、治療後も再発する可能性が高い病気です。
特にシュウ酸カルシウム結石や雄猫の尿道閉塞などは、外科的な対応が必要になることもあります。

当院では、膀胱結石に対する内科・外科治療の両面からの対応が可能です。
「また結石ができたかも?」「何度も同じ症状を繰り返している」という場合は、早めにご相談ください。

熊本県玉名市六田
はやの動物病院