犬の腎臓に腫瘍ができるとどうなる?|初期症状と見逃さないためのポイント

ラグに横になってお腹をみせる犬

犬の腎臓に腫瘍ができるとどうなる?|初期症状と見逃さないためのポイント

「最近、なんとなく元気がない気がする…」
「食欲にムラがあって、痩せてきた?」
「おしっこの量が少ないような…?」

このような体調の変化は、もしかすると腎臓の異常が関係しているかもしれません。
犬の腎臓にできる腫瘍は数としては多くはありませんが、進行が早く気づきにくいという特徴があります。
特に初期症状がわかりづらいため、飼い主様が早く気づいてあげることが重要です。

今回は、犬の腎臓腫瘍に見られる初期症状や、早期発見のためのポイントについてご紹介します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の腎臓の健康管理にお役立てください。

犬の腎臓腫瘍とは?

犬の腎臓腫瘍には、良性のものもありますが、多くは悪性(がん)です。

代表的な悪性の腎臓腫瘍には以下のような腫瘍があります。

  • 腎細胞癌
  • 腎芽腫(若齢犬に多い)
  • リンパ腫
  • 移行上皮癌

腎芽腫以外の腫瘍は中高齢の犬で発生しやすい腫瘍です。
腎臓は腫瘍がかなり大きくなるまで症状が現れにくいため、気づいたときには進行しているケースも少なくありません。
腎臓腫瘍が発見された時には他の臓器に転移していることも珍しくないため、なるべく初期の段階で気付くことで犬の寿命を伸ばせる可能性があります。
若齢で発生しやすい腎芽腫についてはこちらの記事もご覧ください。

犬の腎芽腫とは?|若い犬でも注意すべき腫瘍のひとつ | はやの動物病院

カラーと術後着を着たシーズー

犬の腎臓腫瘍の初期症状とは?

初期の腎臓腫瘍は明確な症状が出にくく、他の病気と見分けがつきにくいのが特徴です。
以下のような症状が見られた場合には注意が必要です。

  • 食欲が落ちた・ムラがある
  • 体重が減ってきた
  • 元気がない・活動量が減った
  • おしっこの量や回数が変わった
  • 血尿が出ることがある
  • お腹を触られるのを嫌がる

これらは腎臓の機能低下や、腫瘍が周囲の組織を圧迫し始めているサインかもしれません。

また、腎臓腫瘍は転移を起こしやすい腫瘍も多く、肺や肝臓に広がってから症状が出ることもあります。
定期的な検診の際に獣医師が触って気づくことも珍しくないため、健康診断は欠かさず行くようにしましょう。

腎臓腫瘍の検査と診断

腎臓腫瘍を早期に発見するためには、定期的な健康診断が非常に重要です。

腎臓の腫瘍が疑われる場合には以下のような検査が行われます。

  • 超音波検査:腎臓の形や腫瘍の有無を確認
  • レントゲン検査:転移の確認やサイズ評価
  • 血液検査:腎機能や赤血球数の評価
  • 尿検査:血尿やタンパク尿の有無
  • 必要に応じてCT検査や細胞診

腎臓に腫瘍が疑われた場合は、腫瘍の種類や進行度に応じた治療法の検討が必要になります。

点滴用の翼状針とチューブ

治療の選択肢と泌尿器外科の対応

腎臓腫瘍の治療には、腫瘍の種類・大きさ・転移の有無などに応じて、以下のような方法が検討されます。

  • 腎臓の摘出手術(腎摘出)
  • 化学療法(抗がん剤)
  • 緩和治療(症状緩和を目的とした対症療法)

腫瘍が片方の腎臓だけにとどまっており、もう一方が健康であれば、腎摘出手術によって完治を目指せるケースもあります。
腎臓は片方残っていれば日常生活に支障が出ないことがほとんどですが、残った腎臓に腫瘍ができる可能性もあるため、手術後も定期的なチェックが重要です。

腎臓の摘出後のフォローや必要に応じて化学療法なども必要になるため、どのような治療で進めていくのかよく獣医師と相談しましょう。

まとめ

犬の腎臓腫瘍は、初期には目立った症状が出にくいため、見逃されやすい病気です。
しかし、早期に発見し、腫瘍の進行を抑えることができれば、治療の選択肢も広がります。
元気食欲などの日常のちょっとした変化を見逃さず、ぜひ早めの受診をご検討ください。

当院では泌尿器外科にも力を入れており、摘出が必要な腎臓の腫瘍にも対応が可能です。
腎臓や泌尿器の異常が気になる際は、当院までお気軽にご相談ください。

よくあるご質問(Q&A)

Q1. 犬の腎臓腫瘍は早期発見すれば治るのでしょうか?

A. 腫瘍が片側の腎臓に限局しており、転移がない場合には腎摘出手術で完治を目指せるケースもあります。
腫瘍は早期に見つけることが重要です。

Q2. 腎臓を1つ摘出しても、犬は普通に生活できますか?

A. もう一方の腎臓が正常に機能していれば、1つの腎臓でも問題なく生活できます。
術後は定期的な検査で残った腎臓の健康状態をチェックすることが大切です。

Q3. 腎臓腫瘍は高齢の犬に多いのですか?

A. 一般的には中高齢の犬で多く見られますが、腎芽腫のように若齢犬で発生する腫瘍もあります。
年齢に関係なく注意が必要です。

熊本県玉名市六田
はやの動物病院